編集者 津野海太郎 インタビュー(1)

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tsuno_one.jpg牛田: インタビューのプロである津野先生にインタビューをさせて頂くのは大変恐縮です。文化会議ではインタビューに力を入れているので、ぜひアドバイスを頂くという意味でインタビューさせて頂きたいと考えています。先生は授業内で、学生さんにインタビューをさせているそうですが、どのようなお考えがあってですか。
津野:たいがい、学生は話すことが苦手。文章の上では割と雄弁なんだがね。学校の講義のような受身ではなく、自分の方から聞かなければ、なにも喋ってもらえないような場所に身を置いてみて、そこで聞き出したことを、できるだけ生き生きと書いてほしい、ということです。

牛田: 能動的に会話をするということですか。


津野:みんなコミュニケーションが苦手だね。仲間内を除いて。相手に対し、自分から好奇心をもって。自分のなかで好奇心をかき立てないと、型通りの質問しか出てこない。とにかく、相手に対して関心をもつ、という訓練をしてくれないと、コミュニケーションが成り立たない。そういうことを、自発的にやってほしい。何かを得るためには、予備段階で準備しておかないと。例えば学生は、習っている先生たちの書いた本すらほとんど読んでいないでしょ。その先生がなにを考えて、どういうことを専門にしているかがわからない。なぜ、その専門分野に足を踏み入れるようになったのか、もね。高校で先生に接するのと、同じような方法をとってしまう。大学の先生っていうのは、教えるだけの人なんじゃない。自分自身でなにかを考えたり、研究したりすることの専門家。そのことを知っておかないと関係が築けない。


牛田: インタビューを学生にさせるという授業は、先生が大学に来た最初のときからやり始めたんですか。


津野:いえ、去年から。一年生がとにかく、高校生の生活を引きずってしまっている。いわば、高校と大学の中間に、ゲートという段階を設けた。彼らが自発的に勉強を始める契機として、インタビューをもたせたかった。


牛田: インタビューする相手も、学生たちが決めるんですか。


津野:希望を出させてね。2回やったうち、1回目は誰でもいい。親でも、友達でもね。ともかく自分が話しを聞いてみたい人のところに行く。1度目は、イメージ学科の先生のなかから選ぶ。学生に依頼文を書かせてね。

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