作家 群ようこ インタビュー(3)

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山下 群さんの一学年上に林真理子さんがいらっしゃいますよね。


 文芸のバルコニーのとこにいつもいて、かなり目立つ方だったらしいんだけど、私は記憶にないんですよね。背が低いから、目線がいかなかったのかも。向こうも私のことは記憶にないらしいです。もの書きになってから、パーティーで二度ほど会ったことあるんですが、開口一番、「若く見えますね」と言われました。あの方は大変なエネルギーの持主よね。私だったら息絶えます。すべて現実にしていくでしょ、あのパワーはやっぱりすごい。私は脱力系の人間なので。林さんに感謝してることが一つあって、あの方がいたから私はエッセイで世に出やすかった。女の人がエッセイだけ書くってことはなかったじゃないですか。エッセイを書くって人は、作家の人がちょっとヒマにエッセイを書くって感じで、エッセイがメインではなかった。ポジションがある人がエッセイを書いたんですよね。エッセイで世に出るというのは、林さんが初めてじゃないかな。で、下品な文章書くとか、どうのこうの、先頭に立って言われてきたんですよね。最初に出た人は、いいも悪いも言われるじゃないですか。ほめてくれる人もいるけど、やっかみ半分にけなす人もいる。そういうのを彼女は一手にひきうけてくれたところがあります。林さんは先駆者として認められるべき人ですよね。もし私が最初に出てたら続けられるかわかんない。へなへなへなっとやられてたかも。



山下 そうなんですか。では脱力系の群さんは、日芸に入って、これをがんばろう、と思うことはありましたか。


 ないですね。入ってすぐに脱力感。とくに期待を持ってなかったんですよね。なんせ受かるとは思わなかったので、思わず何次補欠ですか?って聞いちゃって、あなたは正規合格ですよって言われたくらいです。大学に入ると、三浪したとかいう歳の離れた人や、地方から来た人が同級生や同じゼミにいるんですよね。そういう人と接して、カルチャーショックを受けました。彼らは意欲的で一生懸命やってて、文学論とか哲学とか難しいことをよく知ってるんですよね。作家を呼び捨てにして、あれは駄目だとか、いろいろ言ってるのが私なんかにはわからないんですよ。


山下 今でも熱心な学生さんはいますね。彼らは最近ではせっせと新人賞などに応募してます。群さんは学生中に、何かの文学賞などに応募したことはあったんですか?


 全然ないです。普通はね、書きたいって人はどこかの賞に応募して道が開けていくんですけどね。私はただ、本の雑誌社に勤めてて、小遣いかせぎに文章書いて、だから、自覚ないんですよね、物書きとしての。仕事はちゃんとやるけど、いまだに私これでいいんだろうか、ってのがあるんです。世の中におすみつきをもらってないから。逆に自分で、世の中こんなにうまくいくはずないって思ってるの。本はたくさん読んだけど。大学ろくに行かなかったから書き方の勉強もとくにしてないの。

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