■愛って素晴らしい!■ 蝦沢瑞樹
愛って素晴らしい。心の底からそう思いました。原作のストーリーはどこへ行ったのかとか、話の意味がわからないとか、結局ふたりは伊勢に着いたのかとか、疑問はたくさん残っています。ふに落ちない点もたくさんあります。けれども弥次さんと喜多さんがしあわせそうにイチャイチャしているシーンを見ると、そんな些細なことは、もうどうでもいいやと思えました。ホモですけど。
私は同性愛の話は苦手です。自分には無縁な世界だから理解ができないというだけで、その存在を否定するわけではありませんが、それでも男同士のキスシーンを見て平然としていられるほど悟ってはいません。最初は、うわぁ・・・と思いながら見ていました。でも弥次さんに腕をからめてもたれかかる喜多さんを見て、男同士もありだ、と許容できるようになりました。当人たちがいいなら、それでいいんじゃないか、と。特にことあるごとに喜多さんを思いやる弥二さんの姿は、普通のカップルのように微笑ましかったです。腕を組んでスキップしているところなんてかわいいです。ある意味、そこらのカップルよりも彼らの方がいい恋愛しているんじゃないでしょうか。
そんな風にふたりを見守っていて、納得できなかったことが。それは弥次さんに女房がいたことと、喜多さんが女に惚れたこと。後半の話はそこだけ見れば、やっぱりお互いに必要としていたのは弥次喜多だったと、いい話かもしれない。でも前半でふたりの仲を刷り込まれた私には、他に女をつくるなんて! と裏切られたように感じられました。他の相手なんて彼らには似合いません。彼らは弥次喜多だからいいんです。
エンディングでははっきりしませんでしたが、願わくば彼らが無事、伊勢に着いてしあわせでありますように。〔えびさわ・みずき〕 (日本大学芸術学部文芸学科在籍)
- 2005年11月10日
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