作家 中沢けい インタビュー(1)

インタビュアー 牛田あや美・山下聖美
インタビューの前に 山下聖美
中沢けい氏にはじめて会った、というかすれ違ったのは、10年前の日芸・江古田校舎文芸棟、階段のところであった。当時、外部の大学から日芸の大学院に来たばかりであった私は、同じく、日芸歴まだ数ヶ月の院の友人とともに中沢けい氏を〈発見〉し、「中沢けいだ!」とミーハー的眼差しを送ったのであった。
当時、中沢けい氏は、学科の授業を担当されていたはずだ。最近では大学院の授業も受け持つようになられているが、私たちの時代、中沢氏はまだ学科の授業だけを担当する名物教員であったのだ。「さすが日芸だね、有名人がいるよ。」とささやきあったことがなつかしく思い出される。
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- at 09:25
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山下: 大学一年でデビューされて、まだ弟さんは高校に在学していらっしゃいますもんね。それにしても、中沢先生の作品からは、70年代から80年代へかけての、リアルな、独特の時代感覚を感じます。先生の歩んできた〈時代〉についてお聞きしたいです。
山下: やはり先生は政治経済学部出身の方ですね。一方で、先生の作品には非常に女性的で感覚的なものが多く描かれていますよね。とくに私は「匂い」を多く感じます。中沢けい文学は「匂い」の文学だと思ったのですが・・・
山下: 今回先生には、大学で創作コースの教鞭をとることについても聞いてみたいと思っていました。先生は、現在、法政大学の教授をされていますね。