映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(1) 

高崎


今回は映画書籍編集者の高崎俊夫さんにインタビューさせていただきました。映画雑誌の編集から映画館での企画など、映画に関する様々なお話を伺いました。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(2)

高崎

(牛田)どこが新しくなったんですか。

(高崎)ひとつは、「読者の映画評」という頁を作って新人を育成したことです。ここから秋本鉄次さん、藤田真男さんなど何人かの映画評論家が生れました。特に藤田さんは、当時、無視されがちだった邦画のマイナーな作品を擁護する優れた批評を書いていて、それを読んだプロの評論家があわてて、そのよさを後追いで発見するというような逆転現象すら起きていました。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(3)

高崎

(牛田)映画評論家の条件とは何だと思いますか。

(高崎)最良の批評家というのは、読んだ者にすぐさま「その映画がみたい!」という強烈な欲望を喚起させる、一種のアジテーターであると思いますね。香具師のような才能といいますか。淀川長治さんも偉大な先駆者のひとりですね。ただし、「キネ旬」が衰退していくなかで、映画批評家のなかにも長大な論文を書けるような媒体がない、という危機感があったと思います。そういう意味でも、1980年の『月刊イメージフォーラム』の創刊は大きかったと思います。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(4)

高崎

(牛田)従来の映画会社でない個の映画館が雑誌を創刊したというのは、日本映画史においても大きな出来事だと思います。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(5)

高崎


(牛田)つっこみどころ満載で、コメディかと思われるぐらい観客の笑いが止まりませんでした。

(高崎)確かに、スケバンものとか『野良猫ロック(1970年代前半のシリーズ作品、長谷部安春・藤田敏八)』シリーズなんかは思わず笑ってしまうような場面はありますね。あの変なズレ方が70年代独特の味なのかもしれません。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(6)

(牛田)高崎さんが編集された本について伺いたいのですが、誰が『映像の発見(2005年、清流出版、初版1963年、三一書房)』復刊を考えたんですか。

(高崎)もちろん僕です。先ほど蓮實さんのカリスマ性の話をしましたが、1960年代には、松本俊夫さんが、まさに映画を志す若者にとってはカリスマ的な存在でした。去年、黒木和雄監督にインタビューをした際に、『映像の発見』を復刻すると話したら、「あの本と『勝手にしやがれ(1959年、ジャン・リュック・ゴダール)』は僕のバイブルでした」とおっしゃっていました。

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映画書籍編集者 高崎俊夫インタビュー(7)

高崎

(牛田)花田清輝再発見ですか。

(高崎)そうですね。花田清輝には『映画的思考(1958年、未来社)』というエッセイ集がありますけど、花田の映画エッセイの魅力は、むしろ、その前の『アヴァンギャルド芸術(1954年,未来社)』や『大衆のエネルギー(1957年、大日本雄弁会講談社)』のほうにあるように思います。

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